フランス、アールヌーボー特有の有機的な曲線デザインのペンダントトップ。
アンティーク素材の丸カンと、1937年・イタリア製の古いヴィンテージチェーンを付けています。

ＵＶライトを照射するとアップルグリーンに蛍光する蛍光サフィレットが使われており、ウランガラス様のグリーンに変色するのが３個、向かって右側の上部は淡い蛍光で、色が抜けるタイプの蛍光ガラスです。
真ん中は赤が濃いので分かりづらいですが、照射の仕方によって、サイド等赤が濁ってグリーンがかっているのが分かります。

ガラスは全てファセットカットなのですが、マットな変わった質感で、何よりしっかりグリーンになる３つの蛍光ガラスのサフィレットが、かなりブルーです。
いわゆるディープブルー系で濃いのではなく、南の海の青さに蛍光がかったような、碧に近い、パライバトルマリンのような色です。
蛍光ガラスのサフィレットというのは大体がブルーも淡いので、それもとても珍しいですし、太陽光下でかなり青さの出る珍しいサフィレットです。
大抵のサフィレットは、太陽光下ではブラウンが出ます。
右側の上部のサフィレットは蛍光が弱いと書きましたが、そのサフィレットだけ青が若干濃いめでパープル寄りの青です。

サフィレットは中央のみオープンバック、ラウンドのサフィレットはクローズドセッティング。
台座は全体がフルールドリスという百合の紋章を具象化した、曲線主体の優美なアール・ヌーヴォーのフィリグリーデザイン。
中央のマーキーズ(ナベット)サフィレットもすべての爪にフルールドリスの形を用いて支えています。
ナベットの両端には花の蕾を模した飾り珠を中央に置いた花のモチーフを配し、上下二つも飾り珠で台座と繋がれて高さを持たせて、立体的に仕上げています。

▼サイズ
∇ペンダントトップ 32 mm × 10 mm
∇サフィレット大 13 mm × 5 mm
∇サフィレット小 3 mm

▼状態
サフィレットに細かい傷やチップはありますが、目立つ傷や欠けはありません。
銀メッキを施した真鍮製の台座は、裏側のエッジ等よくよく見ると剥げかけていますが、ほぼ綺麗に残っています。
クリーニングは全体を軽く革で拭くに留めていますので、ところどころ緑青が見られます。
新品のスターリングシルバーは色が合わないので、別製品からのパーツ取りで、色合いの合うアンティークのシルバーギルトの丸カン(歪み・傷あり)を付け、ヴィンテージのイタリア製シルバーチェーンを通してペンダントにしています。
丸カンが小さいため、トップはほぼ動きません。
チェーンは刻印があり、メーカーロゴのスター、37(他の同産地の同型のヴィンテージチェーンを見たところ、1937年の略)、イタリアの生産地のアルファベット、がプレートに刻まれています。


何かありましたらご質問下さい。